【入社~4年目】製造部生産課 8号機 係員
当社では基本的に入社後、製造現場に配属されます。私は入社後8号機という部署で、紙の原料を仕込む仕事をしていました。様々な繊維を決まった配合で混ぜ合わせることで、紙の原料を作ります。
また、原料を仕込む合間には抄紙機(紙を生産するマシン)や加工機での作業を手伝っていました。覚えないといけないことが多かったので、とにかく一つ一つの作業をしっかり覚えることを目標としていました。
【5~6年目】愛媛大学大学院農学研究科生物資源学紙産業特別コース
愛媛大学にある紙産業専門の大学院に派遣されることになりました。将来的に、地元の紙産業を盛り上げていく人材や、各企業での中核を担う幹部となる人材の育成を目標とした専攻です。
大学院の2年間では、製紙産業に関わる広い知識を学ぶとともに、同業他社の同年代の技術者と交流する貴重な経験が出来ました。また研究テーマとしては、紙産業の最先端素材であるセルロースナノファイバー(CNF)を扱い、論文を書き上げました。
【7年目~現在】製造部技術課 製品の改善・開発業務
大学院卒業後は、製造部技術課の配属として、当社製品の改善・開発に取り組んでいます。先輩が担当していた案件や、新たに取り組む案件など、徐々に任される仕事が増えてはきましたが、まだまだ毎日勉強しなければならないことの連続です。
私は四国中央市出身で、子供のころより紙漉き体験や地元工場の見学などを通して、紙産業は身近なものとなっていました。就職を考えるようになったころ、地元で働きたいな、と考えるようになり、紙産業を中心に就職活動をしていました。中でも当社は、一般的な紙の材料である木材繊維以外にも様々な繊維を使って、多種多様な用途の紙を作っていることを知り、面白そうだと感じて入社を決めました。
上記のように、当社では様々な繊維を使った、多種多様な製品を生産しています。
技術課所属の私の仕事の一つとして、新製品の開発や、改善品を作る際のテスト生産時に、どういう繊維を使って、どういう物性(強度や厚さなど)の紙にするか?を考えて配合を組むことがあります。
その配合で実際にテスト生産をするのですが、狙った通りの物性がすんなり出せると、よし!という気分になります。もちろん、なかなか想定通りにいくことばかりではないですが、その難しさを乗り越え狙った結果を出すということにやりがいを感じます。
当社の主力商品の技術担当として、今後は製品開発の中心を担っていくことになるので、まずはその分野での知識を完璧に身につける、というのが目標です。もちろん、それ以外にも様々な製品がありますので、最終的にはそれら全部に詳しい技術者となるのが将来的な目標です。
上にも書きましたが、私はいったん就職後、再度大学にて勉強することとなりました。また、今では技術者として海外のお客様のところにも訪問する機会も多くなっています。どちらも、学生時代や就職直後には考えもつかなかったことで、恐らく当時の自分に言っても信じないでしょう。
学生の皆さんは、今はまだ就職後のことは遠い未来のように感じているでしょうし、自分がどんな仕事をしているかも漠然としていることも多いと思います。皆さんが将来的にどういう仕事をすることになるかは分かりませんが、その時その時において、自分がやらなくてはいけないことに、全力で取り組んでいってください。
毎日決まってこれをする、という業務があるわけではありません。 大雑把にですが、テスト生産品の配合決めや資材の手配、製造現場や営業部との調整といったデスクワークから、実際の生産時の立会いや出来上がった物の物性測定など、手を動かす内容まで様々です。 その時々の状況に応じて、できること・やらなければならないことをこなしています。